オペラ創作プログラムとは?


主役は子どもたち

オペラは、様々な分野の専門家が協力して一つの作品を生み出す特別な芸術形式です。作曲家、台本作家、歌手、俳優、ダンサー、演出家、指揮者、演奏者、メイク、小道具大道具、照明、音響、制作など、多岐にわたるスペシャリストの力が不可欠です。オペラ創作プログラムでは、子どもたちがこうしたプロセスに関わり、一人ひとりの自身の得意なことを伸ばし、仲間との協力を通じてオリジナルなオペラを創り上げる特別な体験を提供しています。

オペラの魅力やアートの力を通じて、子どもたちが成長し、自分自身を発見する素晴らしい冒険となることを願っています。ぜひ、クリエイティング・オリジナル・オペラのプログラムに参加して、新しい才能と友情を見つけてください!


「オペラ創作プログラム」の歴史 

1983年、米国ニューヨークのメトロポリタン・オペラ・ギルドが、オペラ教育プログラムとして「クリエイティング・オリジナル・オペラ(Creating Original Opera)」をスタートさせました。このプログラムは、子どもたちがオペラの創作と上演を主導する革新的な試みで、最初はニューヨーク市内の学校を中心に展開されましたが、1985年以降はニュージャージー州の学校も対象となり、その後、世界中に広がりました。

1985年には英国のロイヤル・オペラ・ハウスが教育部門で「ライト・アン・オペラ(Write an Opera)」プログラムが始動。同様に、スペインでは2006年にLÓVA(La Ópera, un Vehículo de Aprendizaje)がオペラ創作プログラムを導入し、現在はマドリードの歌劇場テアトロ・レアルと共催して教師向けのトレーニング・ワークショップを実施しています。ドイツのベルリン国立歌劇場やウィーン国立歌劇場も、「子どもオペラハウス・ベルリン(Kinderopernhaus Berlin)」や「オペラ・ラボ(Opernlabor)」といったプログラムで子どもたちがオペラを創作・公演しています。

こうした国際的な動きのなかで、日本の子どもたちがどんな素晴らしいオペラを作り出してくれるのか、私たちはとても楽しみにしています。未知の舞台が広がる冒険の幕開けです。